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2015年8月21日更新 | 一般財団法人 日本税務協会

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(1)

はじめに

 平成27年度税制改正については、与党において、 平成26年12月30日に「平成27年度税制改正大綱」 が取りまとめられました。また、これを受けて政 府においても、平成27年 1 月14日に「平成27年度 税制改正の大綱」が閣議決定されました。  政府においては、閣議決定に沿って法案化作業

を行い、国税に関する部分については「所得税法 等の一部を改正する法律案」、地方税に関する部 分については「地方税等の一部を改正する法律 案」として、ともに平成27年 2 月17日に閣議決定 され、第189回通常国会に提出されました。その 後、国会審議を経て、平成27年 3 月31日に可決・ 成立し、同日に公布されました。

一 平成27年度地方財政計画

 地方財政計画とは、地方交付税法第 7 条の規定 に基づいて作成される地方団体の歳入及び歳出総 額の見込額に関する書類であり、国会に提出する とともに、一般に公表するものです。平成27年度 地方財政計画については、平成27年 2 月17日に閣 議決定され、同日国会に提出されました。  この地方財政計画に計上された歳入歳出項目別 の内訳は、(資料 1)のとおりですが、このうち、 通常収支分の歳入歳出の規模は85兆2,710億円(対 前年度比 1 兆9,103億円の増、2.3%の増)、歳出の うち公債費、企業債償還費普通会計負担分及び不 交付団体水準超経費を除く地方一般歳出の規模は 69兆3,151億円(対前年度比 1 兆5,721億円の増、 2.3%の増)となっています。

 また、東日本大震災分のうち、復旧・復興事業 の歳入歳出規模は 2 兆60億円(対前年度比443億 円、2.3%の増)、全国防災事業の歳入歳出規模は 4,905億円(対前年度比2,384億円の増、94.6%の 増)となっています。

 なお、総務省から公表されている平成27年度地 方財政計画の策定方針のうち、税制改正に関係す る部分は、以下のとおりです。

1  通常収支分

⑴ 地方税制については、経済再生と財政健全化 を両立するため、消費税率(国・地方)10% (地方消費税率(消費税率換算)2.2%)への引 上げ等の施行日を平成27年10月 1 日から平成29 目    次

一 平成27年度地方財政計画������ 924 二 平成27年度の地方税収見込み���� 928 三 個人住民税������������ 932 四 地方法人課税(法人住民税・法人事業

税)���������������� 945 五 地方消費税������������ 949 六 自動車取得税����������� 952 七 軽自動車税������������ 961

(2)

(資料 1 )

地方財政計画歳入歳出一覧(通常収支分)

⑴ 歳入歳出総括表 (単位:億円、%)

区    分 平成27年度A 平成26年度B 増減額A-B C 増減率C/B 備 考

(歳 入)

地 方 税 374,919 350,127 24,792 7.1

地 方 譲 与 税 26,854 27,564 ▲  710 ▲  2.6

地 方 特 例 交 付 金 1,189 1,192 ▲    3 ▲  0.3

地 方 交 付 税 167,548 168,855 ▲ 1,307 ▲  0.8

国 庫 支 出 金 130,733 124,491 6,242 5.0

地 方 債 95,009 105,570 ▲10,561 ▲ 10.0

う ち 臨 時 財 政 対 策 債 45,250 55,952 ▲10,702 ▲ 19.1

う ち 財 源 対 策 債 7,800 7,800 0 0.0

使 用 料 及 び 手 数 料 16,044 15,862 182 1.1

雑 収 入 40,689 40,059 630 1.6

全 国 防 災 事 業 一 般 財 源 充 当 分 ▲   275 ▲   113 ▲  162 143.4

計 852,710 833,607 19,103 2.3

一 般 財 源

(水準超経費を除く) 615,485601,685 603,577594,277 11,9087,408 2.01.2 (歳 出)

給 与 関 係 経 費 203,351 203,414 ▲   63 ▲  0.0

退 職 手 当 以 外 185,291 184,803 488 0.3

退 職 手 当 18,060 18,611 ▲  551 ▲  3.0

一 般 行 政 経 費 350,589 332,194 18,395 5.5

補 助 185,490 173,976 11,514 6.6

単 独※ 1 139,964 139,536 428 0.3

国民健康保険・後期高齢者医療制度関係

事業費 15,135 15,182 ▲   47 ▲  0.3

地 域 の 元 気 創 造 事 業 費 - 3,500 ▲ 3,500 皆減

ま ち・ ひ と・ し ご と 創 生 事 業 費 10,000 - 10,000 皆増

地 域 経 済 基 盤 強 化・ 雇 用 等 対 策 費 8,450 11,950 ▲ 3,500 ▲ 29.3

公 債 費 129,512 130,745 ▲ 1,233 ▲  0.9

維 持 補 修 費 11,601 10,357 1,244 12.0

投 資 的 経 費 110,010 110,035 ▲   25 ▲  0.0

直 轄 ・ 補 助 57,252 57,756 ▲  504 ▲  0.9

単 独 52,758 52,279 479 0.9

うち 緊 急 防 災・ 減 災 事 業 費 5,000 5,000 0 0.0

うち 公 共 施 設 等 最 適 化 事 業 費 1,000 - 1,000 皆増

公 営 企 業 繰 出 金 25,397 25,612 ▲  215 ▲  0.8

企 業 債 償 還 費 普 通 会 計 負 担 分 16,247 16,132 115 0.7

そ の 他 9,150 9,480 ▲  330 ▲  3.5

不 交 付 団 体 水 準 超 経 費 13,800 9,300 4,500 48.4

計 852,710 833,607 19,103 2.3

(水準超経費を除く) 838,910 824,307 14,603 1.8

地 方 一 般 歳 出 693,151 677,430 15,721 2.3

公債費、企業債 償還費普通会計 負担分、不交付 団体水準超経費 を除く

⑵ 歳入歳出構成比  (単位:%)

歳   入 平 成27年度 平 成26年度 差 引 歳   出 平 成27年度 平 成26年度 差 引

地 方 税 44.0 42.0 2.0 給 与 関 係 経 費 23.8 24.4 ▲ 0.6

地 方 譲 与 税 3.2 3.3 ▲ 0.1 一 般 行 政 経 費 41.1 39.9 1.2

地 方 特 例 交 付 金 0.1 0.1 0.0 地域経済基盤強化・雇用等対策費 1.0 1.4 ▲ 0.4

地 方 交 付 税 19.6 20.3 ▲ 0.7 公 債 費 15.2 15.7 ▲ 0.5

国 庫 支 出 金 15.3 14.9 0.4 維 持 補 修 費 1.4 1.2 0.2

地 方 債 11.1 12.7 ▲ 1.6 投 資 的 経 費 12.9 13.2 ▲ 0.3

使 用 料 及 び 手 数 料 1.9 1.9 0.0 公 営 企 業 繰 出 金 3.0 3.1 ▲ 0.1

雑 収 入 4.8 4.8 0.0 不 交 付 団 体 水 準 超 経 費 1.6 1.1 0.5

計 ※ 2 100.0 100.0 - 計 100.0 100.0 -

※ 1  地方税等の減収分(震災関連)見合い歳出分730億円を控除した額になります。

(3)

地方財政計画歳入歳出一覧(東日本大震災分) (復旧・復興事業)

⑴ 歳入歳出総括表 (単位:億円、%)

区    分 平成27年度A 平成26年度B 増減額A-B C 増減率C/B 備   考

(歳 入)

震 災 復 興 特 別 交 付 税 5,898 5,723 175 3.1

国 庫 支 出 金 13,717 13,353 364 2.7

地 方 債 355 455 ▲ 100 ▲ 22.0

雑 収 入 90 86 4 4.7

計 20,060 19,617 443 2.3

(歳 出)

給 与 関 係 経 費 110 117 ▲   7 ▲  6.0

一 般 行 政 経 費 5,723 5,350 373 7.0

補 助 4,481 3,779 702 18.6

単 独 1,242 1,571 ▲ 329 ▲ 20.9

公 債 費 90 85 5 5.9

投 資 的 経 費 13,874 13,905 ▲  31 ▲  0.2

直 轄 ・ 補 助 13,478 13,525 ▲  47 ▲  0.3

単 独 396 380 16 4.2

公 営 企 業 繰 出 金 263 160 103 64.4

計 20,060 19,617 443 2.3

⑵ 歳入歳出構成比 (単位:%)

歳   入 平 成27年度 平 成26年度 差 引 歳   出 平 成27年度 平 成26年度 差 引

震 災 復 興 特 別 交 付 税 29.4 29.2 0.2 給 与 関 係 経 費 0.5 0.6 ▲ 0.1

国 庫 支 出 金 68.4 68.1 0.3 一 般 行 政 経 費 28.5 27.3 1.2

地 方 債 1.8 2.3 ▲ 0.5 公 債 費 0.5 0.4 0.1

雑 収 入 0.4 0.4 0.0 投 資 的 経 費 69.2 70.9 ▲ 1.7

公 営 企 業 繰 出 金 1.3 0.8 0.5

計 100.0 100.0 - 計 100.0 100.0 -

(全国防災事業)

⑴ 歳入歳出総括表 (単位:億円、%)

区    分 平成27年度A 平成26年度B 増減額A-B C 増減率C/B 備   考

(歳 入)

地 方 税 708 679 29 4.3

一 般 財 源 充 当 分 275 113 162 143.4

国 庫 支 出 金 1,524 736 788 107.1

地 方 債 2,397 983 1,414 143.8

雑 収 入 1 10 ▲    9 ▲  90.0

計 4,905 2,521 2,384 94.6

(歳 出)

公 債 費 983 802 181 22.6

投 資 的 経 費 3,922 1,719 2,203 128.2

直 轄 ・ 補 助 3,922 1,719 2,203 128.2

計 4,905 2,521 2,384 94.6

⑵ 歳入歳出構成比 (単位:%)

歳   入 平 成27年度 平 成26年度 差 引 歳   出 平 成27年度 平 成26年度 差 引

地 方 税 14.4 26.9 ▲ 12.5 公 債 費 20.0 31.8 ▲ 11.8

一 般 財 源 充 当 分 5.6 4.5 1.1 投 資 的 経 費 80.0 68.2 11.8

国 庫 支 出 金 31.1 29.2 1.9

地 方 債 48.9 39.0 9.9

雑 収 入 0.0 0.4 ▲  0.4

(4)

年 4 月 1 日に変更することにあわせ、平成27年 度地方税制改正において、現下の経済情勢等を 踏まえ、デフレ脱却・経済再生をより確実なも のにするとともに、地方創生に取り組むため、 成長志向に重点を置いた法人税改革としての法 人事業税の外形標準課税の拡大、ふるさと納税 の拡充及び手続の簡素化等のための税制上の措 置を講ずることとしている。また、自動車取得税 におけるエコカー減税の見直しや軽自動車税へ のグリーン化特例の導入など車体課税の見直し 等のための税制上の措置を講ずることとしている。 ⑵ 地方交付税原資の安定性の向上と充実を図る

ため、所得税、法人税及び酒税の地方交付税率 を見直すとともに、たばこ税を地方交付税の対 象税目から除外することとしている。

⑶ 地方交付税率の見直しを実施してもなお生じ る地方財源不足見込額については、地方財政の 運営に支障が生じることのないよう、次の措置 を講じることとする。

① 財源不足のうち建設地方債(財源対策債) の増発等により対処することとした残余につ いては、平成26年度に講じた平成28年度まで の制度改正に基づき、国と地方が折半して補 塡することとし、国負担分については、国の 一般会計からの加算により、地方負担分につ いては、地方財政法第 5 条の特例となる地方 債(臨時財政対策債)により補塡措置を講じ る。臨時財政対策債の元利償還金相当額につ いては、その全額を後年度地方交付税の基準 財政需要額に算入する。

② これに基づき、平成27年度の財源不足見込 額 7 兆8,205億円については、次により補塡する。 イ 地方交付税については、国の一般会計加

算により 2 兆1,155億円(うち地方交付税 法附則第 4 条の 2 第 2 項の加算額3,926億 円、平成22年12月22日付け総務・財務両大 臣覚書第 3 項⑵及び平成27年 1 月12日付け 総務・財務両大臣覚書第 7 項に定める平成 27年度における「乖離是正分加算額」400 億円、地方税収の状況を踏まえた別枠の加

算額2,300億円並びに臨時財政対策特例加 算額 1 兆4,529億円)増額する。

 また、交付税特別会計剰余金1,000億円を 活用するとともに、地方公共団体金融機構法 附則第14条の規定により財政投融資特別会計 に帰属させる地方公共団体金融機構の公庫 債権金利変動準備金3,000億円を財政投融資 特別会計から交付税特別会計に繰り入れる。 ロ 地方財政法第 5 条の特例となる地方債

(臨時財政対策債)を 4 兆5,250億円発行する。 ハ 建設地方債(財源対策債)を7,800億円

増発する。

③ 上記の結果、平成27年度の地方交付税につ いては、16兆7,548億円(前年度比1,307億円、 0.8%減)を確保する。

④ 交付税特別会計の借入金については、特別 会計に関する法律附則第 4 条第 1 項に基づき、 3,000億円の償還を実施する。

⑷~⑺ 省略

2  東日本大震災分

⑴ 復旧・復興事業

① 東日本大震災に係る復旧・復興事業等の実 施のための特別の財政需要等を考慮して交付 することとしている震災復興特別交付税につ いては、以下に掲げる地方負担分等の全額を 措置するため、5,898億円を確保する。 イ 直轄・補助事業に係る地方負担分

4,215億円

ロ 地方単独事業分 953億円

ハ 税制上の臨時的特例措置等に伴う減収分

730億円

②・③ 省略

⑵ 全国防災事業

(5)

二 平成27年度の地方税収見込み

 平成27年度地方財政計画における地方税収見込 額(通常収支分と東日本大震災分の合算額)は、 (資料 2)のとおりです。

 平成27年度の地方税収総額は、税制改正による 増減収額(193億円の減収)(資料 3)込みで37兆 5,627億円であり、前年度の地方財政計画額(35 兆806億円)に比べ、 2 兆4,821億円、7.1%の増と

なっています。

 道府県税と市町村税に分けてみると、道府県税 が17兆360億円で前年度の地方財政計画額(14兆 6,620億円)に比べ 2 兆3,740億円、16.2%の増、 市町村税が20兆5,267億円で前年度の地方財政計 画額(20兆4,186億円)に比べ1,081億円、0.5%の 増となっています。

(資料 2 )

平成27年度地方税収入見込額(税目別等)

⑴ 総 括 表 (単位:億円)

区  分

平成26年 度当初見 込額

A

平 成 27 年 度

Gの構 成割合

(%) 平成26年度

当初見込額 に対する現 行法による 増減(▲) 収見込額

B

現行法 による 収入見 込額

A+B C

税制改正による増減(▲) 収見込額

改正法に よる収入 見込額 C+F

G

平成26年 度当初見 込額に対 する増減 (▲)収額 G-A

G A ×100

(%) 地方税

制の改 正によ るもの D

国税の 改正に 伴うも の

E

計 D+E

F

1 .道府県税 146,620 23,811 170,431 ▲  91 20 ▲  71 170,360 23,740 116.2 45.4 2 .市町村税 204,186 1,203 205,389 ▲ 131 9 ▲ 122 205,267 1,081 100.5 54.6 3 .  計 350,806 25,014 375,820 ▲ 222 29 ▲ 193 375,627 24,821 107.1 100.0

(参考) 利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金、地方消費税交付金、ゴルフ場利用税交付金、 自動車取得税交付金及び軽油引取税交付金に相当する金額を道府県税から控除し、市町村税に加算した 場合の金額は、次のとおりです。

(単位:億円)

区  分

平成26年 度当初見 込額

A

平 成 27 年 度

Gの構 成割合

(%) 平成26年度

当初見込額 に対する現 行法による 増減(▲) 収見込額

B

現行法 による 収入見 込額

A+B C

税制改正による増減(▲) 収見込額

改正法に よる収入 見込額

C+F

G

平成26年 度当初見 込額に対 する増減 (▲)収額 G-A

G A ×100

(%) 地方税

制の改 正によ るもの D

国税の 改正に 伴うも の

E

計 D+E

F

(6)

( 2 - 1 ) 税目別内訳(道府県税) (単位:億円)

区  分

平成26年 度当初見 込額

A

平 成 27 年 度

G A ×100

(%) 平成26年度

当初見込額 に対する現 行法による 増減(▲) 収見込額

B

現行法 による 収入見 込額  A+B

C

税制改正による増減

(▲)収見込額 改正法 による 収入見 込額  C+F

G

平成26年 度当初見 込額に対 する増減 (▲)収額

G-A 地方税

制の改 正によ るもの D

国税の 改正に 伴うも の

E 計 D+E

F A 道 府 県 税

 Ⅰ 普 通 税

  1.道 府 県 民 税 56,911 502 57,413 3 3 57,416 505 100.9 個 人 均 等 割 869 37 906 906 37 104.3 所 得 割 45,747 528 46,275 46,275 528 101.2 法 人 均 等 割 1,337 15 1,352 1,352 15 101.1 法 人 税 割 6,171 ▲ 448 5,723 3 3 5,726 ▲ 445 92.8 利 子 割 1,213 ▲ 99 1,114 1,114 ▲ 99 91.8 配 当 割 1,344 ▲ 4 1,340 1,340 ▲ 4 99.7 株式等譲渡所得割 230 473 703 703 473 305.7 2.事 業 税 28,219 7,806 36,025 17 17 36,042 7,823 127.7 個 人 1,795 92 1,887 1,887 92 105.1 法 人 26,424 7,714 34,138 17 17 34,155 7,731 129.3 3.地 方 消 費 税 30,043 15,525 45,568 45,568 15,525 151.7 譲 渡 割 19,858 12,082 31,940 31,940 12,082 160.8 貨 物 割 10,185 3,443 13,628 13,628 3,443 133.8 4.不 動 産 取 得 税 3,633 ▲ 93 3,540 ▲ 9 ▲ 9 3,531 ▲ 102 97.2 5.道 府 県 た ば こ 税 1,509 ▲ 37 1,472 1,472 ▲37 97.5 6.ゴ ル フ 場 利 用 税 489 ▲ 24 465 465 ▲24 95.1 7.自 動 車 取 得 税 948 226 1,174 ▲ 78 ▲ 78 1,096 148 115.6 8.軽 油 引 取 税 9,442 ▲ 59 9,383 9,383 ▲59 99.4 9.自 動 車 税 15,480 ▲ 83 15,397 15,397 ▲83 99.5

10.鉱 区 税 3 0 3 3 0 100.0

11.固定資産税(特例分等) 16 0 16 16 0 100.0   普 通 税 計 146,693 23,763 170,456 ▲ 87 20 ▲ 67 170,389 23,696 116.2 Ⅱ 目 的 税

1 . 狩 猟 税 15 ▲ 1 14 ▲ 4 ▲ 4 10 ▲ 5 66.7   目 的 税 計 15 ▲ 1 14 ▲ 4 ▲ 4 10 ▲ 5 66.7 Ⅲ 道 府 県 税 小 計 146,708 23,762 170,470 ▲ 91 20 ▲ 71 170,399 23,691 116.1 Ⅳ 東日本大震災による

減免等 ▲ 88 49 ▲ 39 ▲ 39 - -

(7)

( 2 - 2 ) 税目別内訳(市町村税) (単位:億円)

区  分

平成26年 度当初見 込額

A

平 成 27 年 度

G A ×100

(%) 平成26年度

当初見込額 に対する現 行法による 増減(▲) 収見込額

B

現行法 による 収入見 込額  A+B

C

税制改正による増減

(▲)収見込額 改正法 による 収入見 込額  C+F

G

平成26年 度当初見 込額に対 する増減 (▲)収額

G-A 地方税

制の改 正によ るもの D

国税の 改正に 伴うも の

E 計 D+E

F B 市 町 村 税

 Ⅰ 普 通 税

  1.市 町 村 民 税 90,172 954 91,126 9 9 91,135 963 101.1 個 人 均 等 割 2,068 47 2,115 2,115 47 102.3 所 得 割 68,514 767 69,281 69,281 767 101.1 法 人 均 等 割 3,910 ▲ 5 3,905 3,905 ▲ 5 99.9 法 人 税 割 15,680 145 15,825 9 9 15,834 154 101.0 2.固 定 資 産 税 87,041 38 87,079 87,079 38 100.0 土 地 33,630 ▲ 34 33,596 33,596 ▲ 34 99.9 家 屋 36,974 ▲ 398 36,576 36,576 ▲ 398 98.9 償 却 資 産 15,509 491 16,000 16,000 491 103.2 純 固 定 資 産 税 小 計 86,113 59 86,172 86,172 59 100.1

交 付 金 928 ▲ 21 907 907 ▲ 21 97.7

3.軽 自 動 車 税 1,909 221 2,130 ▲ 131 ▲ 131 1,999 90 104.7 4.市 町 村 た ば こ 税 9,230 ▲ 223 9,007 9,007 ▲ 223 97.6

5.鉱 産 税 19 1 20 20 1 105.3

6.特 別 土 地 保 有 税 11 ▲ 5 6 6 ▲ 5 54.5

普 通 税 計 188,382 986 189,368 ▲ 131 9 ▲ 122 189,246 864 100.5 Ⅱ 目 的 税

1.入 湯 税 227 ▲ 1 226 226 ▲ 1 99.6

2.事 業 所 税 3,464 145 3,609 3,609 145 104.2 3.都 市 計 画 税 12,266 56 12,322 12,322 56 100.5

4.水 利 地 益 税 等 0 0 0 0 0 0.0

目 的 税 計 15,957 200 16,157 0 0 16,157 200 101.3 Ⅲ 市 町 村 税 小 計 204,339 1,186 205,525 ▲ 131 9 ▲ 122 205,403 1,064 100.5 Ⅳ 東日本大震災によ

る減免等 ▲ 153 17 ▲ 136 ▲136 - -

(8)

(資料 3 )

平成27年度税制改正(地方税関係)による事項別増減収見込額

(単位:億円)   

改 正 事 項 道府県税 市町村税平 年 度 道府県税 市町村税初 年 度 1  個人住民税 ▲ 28 ▲ 42 ▲ 70

 ふるさと納税の拡充 ▲ 28 ▲ 42 ▲ 70

2  法人住民税 8 23 31

 均等割の税率区分の基準の見直し 8 23 31

3  法人事業税 ▲ 201 ▲ 201

 ⑴ 税率の改正(外形標準課税の拡大)

  ・付加価値割及び資本割の税率引上げ 7,800 7,800   ・所得割の税率引下げ ▲7,870 ▲7,870  ⑵ 資本割の課税標準の見直し 157 157  ⑶ 所得拡大促進税制の導入 ▲ 95 ▲ 95  ⑷ 外形標準課税に係る負担変動軽減措置 ▲ 193 ▲ 193

4  不動産取得税 ▲ 9 ▲ 9 ▲ 9 ▲ 9

 ⑴ 買取再販事業者が取得する中古住宅に係る税額の減

額措置の創設 ▲ 6 ▲ 6 ▲ 6 ▲ 6

 ⑵ 信託会社等が投資信託により取得する一定の不動産 及び投資法人が取得する一定の不動産に係る課税標準 の特例措置の拡充

▲ 2 ▲ 2 ▲ 2 ▲ 2

 ⑶ その他 ▲ 1 ▲ 1 ▲ 1 ▲ 1

5  地方たばこ税 2 10 12

 旧 3 級品の紙巻たばこに係る特例税率の廃止 2 10 12

6  自動車取得税 ▲ 80 ▲ 80 ▲ 78 ▲ 78

 ⑴ エコカー減税の対象範囲の見直し ▲ 54 ▲ 54 ▲ 54 ▲ 54  ⑵ 中古車の取得に係る課税標準の特例措置の対象範囲

の見直し ▲ 3 ▲ 3 ▲ 3 ▲ 3

 ⑶ 先進安全自動車(ASV)の取得に係る課税標準の特

例措置の拡充 ▲ 23 ▲ 23 ▲ 21 ▲ 21

7  狩猟税 ▲ 4 ▲ 4 ▲ 4 ▲ 4

 有害鳥獣捕獲従事者に係る軽減措置の創設等 ▲ 4 ▲ 4 ▲ 4 ▲ 4

8  固定資産税 ▲ 19 ▲ 19

 ⑴ 子ども・子育て支援新制度の施行に伴う家庭的保育

等に係る非課税措置の創設 ▲ 1 ▲ 1

 ⑵ 空き家の除却等を促進するための土地に係る税制上

の所要の措置 2 2

 ⑶ 東北・北陸・九州新幹線の鉄道施設に係る課税標準

の特例措置の拡充 ▲ 14 ▲ 14

 ⑷ 青函トンネル又は本州四国連絡橋の鉄道施設に係る

課税標準の特例措置の拡充 ▲ 6 ▲ 6

9  軽自動車税 ▲ 51 ▲ 51 ▲ 131 ▲ 131

 ⑴ 軽自動車税のグリーン化特例(軽課)の導入 ▲ 51 ▲ 51

 ⑵ 二輪車等の標準税率の引上げ時期の延期 ▲ 131 ▲ 131 合    計 ▲ 312 ▲ 79 ▲ 391 ▲ 91 ▲ 131 ▲ 222 国税の税制改正に伴うもの 355 ▲ 164 191 20 9 29

 個人住民税 ▲ 70 ▲ 5 ▲ 75

 法人住民税 ▲ 52 ▲ 159 ▲ 211 3 9 12

 法人事業税 458 458 17 17

 地方消費税 19 19

再    計 43 ▲ 243 ▲ 200 ▲ 71 ▲ 122 ▲ 193 (注 1 ) 表中における計数は、 1 億円未満を四捨五入しています。

(注 2 ) 「 3 ⑴法人事業税の税率の改正(外形標準課税の拡大)」欄の計数は、平成27年度税収見込みを基に概算試算 した増減収額。

(注 3 ) 「 6 ⑴自動車取得税のエコカー減税の対象範囲の見直し」及び「 6 ⑵自動車取得税の中古車の取得に係る課税 標準の特例措置の対象範囲の見直し」欄の計数は、2020年度燃費基準への置換えに伴い見込まれる税収からの 減収額。

(9)

三 個人住民税

1  ふるさと納税制度の見直し

⑴ 改正前のふるさと納税制度

 ふるさと納税は、寄附金税制の仕組みを活用 し、自らの納める個人住民税の一部について、 住所地団体から他の地方団体へ移すような効果 を持つ制度であり、平成20年度の税制改正によ り導入されました。

 都道府県・市区町村に対して寄附(ふるさと 納税)をした場合、確定申告を行うことで、寄 附金のうち2,000円を超える部分について、一 定の上限まで、原則として所得税・個人住民税 から全額が控除されます。対象となる都道府 県・市区町村は限定されておらず、全ての都道 府県・市区町村に対しての寄附が対象となって

います。

 具体的には、ふるさと納税(寄附)のうち 2,000円を超える部分については、一定の上限 まで、原則として所得税・個人住民税から全額 控除されることとなります。まず、一般的な寄 附金控除の対象となる寄附金と同様に、寄附金 額から2,000円を差し引いた額が所得控除され るため、所得控除額に対して、所得税にあって は所得控除額にふるさと納税をした者の所得税 の限界税率(平成25年から平成49年については、 復興特別所得税を加算した率)を乗じた額につ いて税負担が軽減され、個人住民税にあっては 10%を掛けた額が基本分として税額控除されま す。この所得税と個人住民税の基本分の控除に より控除できなかった寄附金額について、個人

都道府県・市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)について

ふるさと納税の手続 改正前の制度の概要

A 村役場

寄附者 ① 寄附

② 受領書

住所地 B 市

B 市役所 税務署 ③ 確定申告

④ 寄附をした年の  所得税額から還付

④’寄附をした翌年度の  個人住民税額が減額 受領書添付

寄附先 A 村

③’

➢ 都道府県・市区町村に対して寄附(ふるさと納税)をすると、寄附金のうち 2 千円を超える部分につ

いて、一定の上限まで、原則として所得税・個人住民税から全額が控除される。

(例: 年収700万円の給与所得者(夫婦子なし)が、3 万円を寄附すると、2,000円を除く 2 万8,000円が 控除される。)

➢ 控除を受けるためには、寄附をした翌年に、確定申告を行うことが必要。

(10)

住民税の税額控除の特例分として、個人住民税 所得割額の 1 割を限度として、全額控除されま す。なお、対象となる寄附金額は、所得税は総 所得金額等の40%が限度であり、個人住民税 (基本分)は総所得金額等の30%が限度となっ

ています。

⑵ 改正の概要

① 特例控除額の控除限度額の引上げ

 特例控除額は、所得割の納税義務者が前年 中に支出した都道府県、市町村又は特別区に 対する寄附金の額の合計額のうち2,000円を 超える金額に、地方税法第37条の 2 (道府県 民税の場合を指します。以下同じです。なお、 市町村民税については、地方税法第314条の

7 )各号に掲げる区分に応じ、それぞれに定 められた割合を乗じて得た金額の 5 分の 2 (市町村民税については 5 分の 3 )に相当す

る金額とされ、この金額が当該納税義務者の 地方税法第35条(市町村民税については、地 方税法第314条の 3 及び第314条の 6 )の規定 を適用した場合の所得割の額の100分の10に 相当する金額を超えるときは、当該100分の 10に相当する金額とすることとされています。  今般、この控除限度額について、地方創生 を推進する観点からふるさと納税の一層の活 用を促進するため、「地域社会の会費」とい う個人住民税の性格も踏まえ、特例控除額の 上限を個人住民税所得割の 1 割から 2 割に引 き上げることとされました(地法37の 2 ②、 314の 7 ②)。

② ふるさと納税ワンストップ特例制度  マイナンバー、マイ・ポータルを活用した 手続の簡素化を行うまでの当分の間の特例と して、ふるさと納税ワンストップ特例制度を 創設することとされました。具体的には、確 適用

下限額

2,000円

【所得税】 所得控除による軽減(※ 3 )

( 3 万円- 2 千円) ×20%(※ 2 )

=5,600円

【個人住民税】 税額控除 (基本分)(※ 3 )

( 3 万円- 2 千円) ×10% =2,800円

【個人住民税】 税額控除(特例分)

( 3 万円- 2 千円) × (100%-10%-20%(※ 2 ))

=19,600円 【控除イメージ(※ 1 )】

寄附金額 3 万円

所得税と合わせた控除額 28,000円

所得割額の 1 割を限度 ふるさと納税による控除の概要

 都道府県・市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)のうち 2 千円を超える部分については、一定の上 限まで、原則として次のとおり所得税・個人住民税から全額控除される。

① 所得税:(寄附金- 2 千円)を所得控除 (所得控除額 × 所得税率( 0 ~45%(※))が軽減) ② 個人住民税(基本分):(寄附金- 2 千円)×10%を税額控除

③ 個人住民税(特例分):(寄附金- 2 千円)×(100%-10%(基本分)-所得税率( 0 ~45%(※))) → ①、②により控除できなかった寄附金額を、③により全額控除(所得割額の 1 割を限度)

(※) 平成25年から平成49年については、復興特別所得税を加算した率とする。

※ 1  年収700万円の給与所得者(夫婦子なしの場合、所得税の限界税率は 20%)が、地方団体に対し 3 万円の寄附をし た場合のもの。

※ 2  所得税の限界税率であり、年収により 0 ~45%の間で変動する。なお、平成25年から平成49年については、復興 特別所得税を加算した率とする。

※ 3  対象となる寄附金額は、所得税は総所得金額等の40%が限度であり、個人住民税(基本分)は総所得金額等の30% が限度。

ふるさと納税の控除額の計算について(27年度改正前)

(11)

定申告を行わない給与所得者等は、ふるさと 納税(寄附)を行う際、個人住民税課税市区 町村に対する寄附の控除申請について、寄附 先団体が寄附者に代わって行うことを要請で きることとし、この要請を受けた寄附先団体 は、控除に必要な事項を寄附者の個人住民税 課税市区町村に通知することとすること、ま た、この特例が適用される場合は、寄附金に 係る所得税及び個人住民税の寄付金控除額の 合計額を翌年度の住民税から控除することと されました。

イ 申告特例通知書(地法附則 7 ①⑧)  地方団体に対する寄附金を支出する者

(申告特例対象寄附者)は、当分の間、寄 附金税額控除の控除を受けようとする場合 には、個人住民税の申告書の提出に代えて、 地方団体に対する寄附金を支出する際、寄 附先地方団体の長に対し、当該寄附先地方 団体の長から寄附者の翌年 1 月 1 日(賦課 期日)現在における住所所在地の市町村長 に、寄附金税額控除額の控除に関する事項 を記載した書面(申告特例通知書)を送付 することを求めることができることとされ ています。

 ただし、申告特例対象寄附者は、地方団 体に対する寄附金を支出する年の年分の所

(資料 6 )

実際の流れ(イメージ)

寄附者 ふるさと納税先団体

乙県・丙町

③’申告情報の共有 ②領収書

確定申告 (領収書添付)

④ ふるさと納税 をした年分の 所得税から還 付

確定申告を行う場合

税務署

住所地市町村 甲市 ⑤ ふるさと納税をした   翌年度分の住民税が   減額

①ふるさと納税(寄附)

ふるさと納税をした 翌年度分の住民税が 減額

住所地市町村 寄附者

①ふるさと納税寄附 +控除申請の要請

ワンストップ特例が適用される場合

③ ②

納税者情報やふるさと 納税情報の通知 (控除申請の伝達)

ふるさと納税先団体

確定申告が不要な給与所得者等が対象 5 団体以内のふるさと納税の場合

申請書

① 寄附者は、ふるさと納税を行う際、ワンストップ特例の申請が可能

現行の確定申告をした場合 ワンストップ特例を申請した場合

(確定申告を行う場合を除く。)

② 乙県・丙町は、領収書を寄附者へ送付する。 ③ 寄附者は、領収書を添付して税務署に確定

申告を行う。

 ※ ③’ 申告情報は甲市に共有される。 ④ 寄附者は、ふるさと納税(寄附)をした年

分の所得税から還付を受ける。

⑤ 甲市が、税務署からの情報により、ふるさ と納税(寄附)をした翌年度分の個人住民税 (市町村民税・道府県民税)を減額して賦課

決定を行う。

⇒ 寄附者は、所得税・個人住民税双方からふ るさと納税に係る寄附金控除の適用を受けら れる。

② 乙県・丙町は、領収書を寄附者へ送付する。 ③ 乙県・丙町は、納税者情報(意思)やふ

るさと納税(寄附)情報を、甲市に伝達する。 ④ 甲市が、乙県・丙町から伝達されたふる

さと納税(寄附)情報により、ふるさと納 税(寄附)をした翌年度分の個人住民税(市 町村民税・道府県民税)を減額して賦課決 定を行う。

(12)

得税について確定申告書を提出する義務が ないと見込まれる者、又は、給与収入が 2,000万円以下であって確定申告書の提出 を要しないと見込まれる者であって、地方 団体に対する寄附金についての寄附金税額 控除を受ける目的以外に、寄附翌年度の個 人住民税所得割について確定申告書(個人 住民税の申告書)の提出を要しないと見込 まれる者に限られています。

 なお、道府県民税分についてふるさと納 税ワンストップ特例制度の適用を受ける場 合には、寄附先団体に対して、市町村民税 に係る申告特例通知書の送付の求めと併せ て、道府県民税に係る申告特例通知書の送 付の求めを行い、また、申請書に記載した 事項に変更があった場合においても、道府 県民税に係る届出については、市町村民税 に係る届出と併せて行うものとされていま す。

ロ 申告特例の求めを行うことのできる地方 団体の数の制限(地法附則 7 ②⑨)  申告特例通知書の送付の求め(以下「申 告特例の求め」といいます。)は、申告特 例対象年(申告特例対象寄附者が当該申告 特例の求めに係る地方団体に対する寄附金 を支出する年)に支出する地方団体に対す る寄附金について申告特例の求めを行う地 方団体の数が 5 以下であると見込まれる場 合に限り、行うことができることとされて います。

ハ 申告特例の求め等がなかったものとみな す場合(地法附則 7 ⑥⑬)

 申告特例の求めを行った者が、確定申告 書の提出を要する者となったとき、寄附翌 年度の個人住民税所得割について確定申告 書(個人住民税の申告書)の提出をしたと き、申告特例対象年中に支出した地方団体 に対する寄附金に係る申告特例通知書を送 付した地方団体の長の数が 5 を超えたとき、 申告特例通知書の送付を受けた市町村長が

賦課期日現在における住所所在地の市町村 長と異なったとき、のいずれかに該当する 場合には、申告特例の求めを行った者(寄 附者)が申告特例対象年に支出した地方団 体全てに対する寄附金に係る申告特例の求 め及び申告特例通知書の送付については、 いずれもなかったものとみなすこととされ ています。

 この場合において、申告特例通知書の送 付を受けた市町村長は、申告特例の求めを 行った者(寄附者)に対し、その旨の通知 その他の必要な措置を講ずるものとされて おり、申告特例の求め及び申告特例通知書 の送付がなかったものとみなされた寄附者 がふるさと納税に係る寄附金控除の適用を 受けるためには、改めて確定申告をする必 要があります。

 ふるさと納税ワンストップ特例制度は確 定申告を行っていないという客観的事象を 要件とする制度であるため、仮に個人住民 税の賦課決定後に確定申告があった場合に は、特例制度の適用要件から外れ、個人住 民税額が再計算されることとなります。そ の場合、申告特例控除額分の増額について、 追加徴収することとなりますが、その増額 分については、確定申告により所得税にお ける寄附金控除の適用を受けられるもので あるため、最終的に寄附者本人の実質負担 が結果として変わるものではありません。 なお、賦課決定後に確定申告が行われた場 合、確定申告に基づいて再度賦課決定がな されることとなり、追加徴収されることと なりますが、追加徴収分については既に賦 課決定されたものとは別に納期限が定めら れるため、納税義務者は新たに定められた 納期限までに追加徴収分を納付することと なり、延滞金は発生しません(地法41①、 326①)。

(13)

 ふるさと納税に係る寄附金を支出した者 から申告特例通知書の送付があった場合、 課税団体(住所地道府県、市町村)は、そ の者の所得割額から申告特例控除額を控除 することとされています。この申告特例控 除額は、特例控除額に一定の割合を乗じて 得た金額とするものであり、結果的に寄附 者は現行のふるさと納税(確定申告をした 場合)と同額の控除を受けられることとな ります。

③ 施行期日及び適用関係

イ 特例控除額の控除限度額の引上げ  特例控除額の控除限度額の引上げの施行 期日については、ふるさと納税ワンストッ プ特例の申請が開始される平成27年 4 月 1 日とされており、平成28年度分以後の個人 住民税から適用されます。

ロ ふるさと納税ワンストップ特例制度  ふるさと納税ワンストップ特例制度の創 設は、平成27年 4 月 1 日とされており、平 成27年 4 月 1 日以後に支出する寄附金につ いて適用され、税額控除については、平成 28年度分の個人住民税から適用されます。

2  住宅取得等に係る措置

⑴ 改正前の個人住民税における住宅ローン控除  改正前の住宅借入金等を有する場合の個人住 民税額の控除については、平成11年から平成18 年又は平成21年から平成29年において住宅の取 得等をして居住の用に供した場合について、所 得税の住宅ローン控除可能額のうち所得税にお いて控除しきれなかった額を、控除限度額の範 囲内で個人住民税から控除するものです。控除 限度額は、原則として、所得税からの税源移譲 額相当額(所得税の課税総所得金額等の 5 %、最 高9.75万円)ですが、消費税率の引上げ前後にお ける住宅需要を平準化する観点から、特例的な 措置として、平成26年 4 月から平成29年12月に おいて住宅の取得等をして居住の用に供した場 合については、控除限度額を所得税の課税総所 得金額等の 7 %(最高13.65万円)とされています。  なお、住宅の取得等をして平成26年 4 月から 平成29年12月までの間に居住の用に供した場合 であって、居住の用に供した時点では消費税率 が 8 %(又は10%)であるものの、取得の際に 課された消費税率は 5 %であった場合には、上 記に関わらず、所得税の課税総所得金額等の 5 %(最高9.75万円)とされています。

(資料 7 )

ふるさと納税ワンストップ特例制度の適用対象者(イメージ)

給与所得者等

給与収入2,000万円超

ふるさと納税に 係る寄附金税額 控除以外の控除 を受けるため、 還付申告等を行 う人

ふるさと納税ワンス トップ特例の対象と なる可能性のある者

5 を超える 地方団体に ワンストッ プ特例の申 請をする者 2,000万円以下

2,000万円超 給与収入

確定申告が必要な人

地法附則 7 ①により適用対象か ら除外

地法附則 7 ②・⑨により適用対象か ら除外

ワンストップ特例の対象外。ふ るさと納税に係る寄附金控除は 確定申告による。

(14)

⑵ 改正の概要

 消費税率の10%への引上げ時期が平成27年10 月から平成29年 4 月に変更されたことを受け、 所得税と同様に、住宅ローン減税制度の適用期 限を 1 年半延長し、平成31年 6 月30日までの入 居分までとされました(地法附則 5 の 4 の 2 、 45)。

3  出国時の譲渡所得課税の特例

⑴ 個人住民税における出国時の譲渡所得課税の 特例の扱い

 今回の改正において、所得税においては、一 定の出国者を対象に、出国時に未実現のキャピ タルゲインに対する譲渡所得課税の特例が創設 されました。

 一方、個人住民税については、翌年 1 月 1 日 に地方団体内に住所を有する者に課税すること

としているため、例えば、年の途中で出国した 者が、当該年中に実現したキャピタルゲインに 係る個人住民税は課税されないこととの公平性 を踏まえ、個人住民税に係る譲渡所得課税の特 例については、年の途中で出国した者等の実現 したキャピタルゲイン等についての課税のあり 方の検討と併せて、引き続き検討することとさ れました。

⑵ 改正の概要

 個人住民税の課税標準である総所得金額、退 職所得金額及び山林所得金額は、原則として、 所得税法その他の所得税に関する法令による総 所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の計 算の例によって算定することとされています (地法32①、313①)。

 今般の所得税における譲渡所得課税の特例制 (資料 8 )

消費税率引上げ時期変更に伴う措置(個人住民税における住宅ローン減税措置の対象期間の延長)

5 %

8 %へ引上げ

10%へ引上げ 10%へ引上げ

変更

28.1.1

27.1.1 29.1.1 26.4.1 27.10.1

29.12.31 26.1.1

29.4.1

28.1.1 27.1.1

26.1.1 29.12.31

(適用期限) 29.1.1

1 年 6 ヶ月 延長

30.12.31

28.1.1 27.1.1

26.1.1 29.12.31

(適用期限)

29.1.1 30.12.31 31.6.30

1 年 6 ヶ月 延長

31.6.30 所得税の課税所得

× 5 % (最高9.75万円)

所得税の課税所得 × 7 % (最高13.65万円) 消費税率

個人住民税の 各年の限度額

(参考) 所得税の 各年の限度額

20万円(一般の住宅) 30万円(認定住宅)

40万円(一般の住宅) 50万円(認定住宅)

 現行では平成29年末までが対象期間とされている住宅ローン減税措置について、消費税率10%への引上 げ時期が変更されることを踏まえ、所得税同様、その対象期限を 1 年 6 ヶ月延長する。

(15)

(資料10)

課税対象 課税方式 課税団体 徴収時期 地方団体への納入

預貯金・公社債等の

利子等 (特別徴収)利子割

利子等の支払の事務 等を行う営業所等所

在地の都道府県 支払の際 徴収の日の属する月の翌月10日

上場株式等の配当等(特別徴収)配当割 支払を受ける者の支払時の住所地の都道

府県 支払の際

徴収の日の属する月の翌月10日 特定口座(源泉徴収選択口座)内の上 場株式等の配当等については、当該口 座内で生じた譲渡損失と損益通算した 後、徴収の日の属する年の翌年 1 月10 日に納入(※)

上場株式等の株式等 譲渡所得

(特定口座(源泉徴 収選択口座)分に限 る)

株式等譲渡 所得割 (特別徴収)

支払を受けるべき日 の属する年の 1 月 1 日時点の住所地の都 道府県

支払の際 徴収の日の属する年の翌年の 1 月10日(※)

退職手当等 分離課税に係る所得割 (特別徴収)

支払を受けるべき日 の属する年の 1 月 1 日時点の住所地の都 道府県・市町村

支払の際 徴収の日の属する月の翌月10日

(※) 特定口座廃止届出書又は特定口座開設者死亡届出書の提出があった場合、提出があった日の属する月の 翌月10日に納入

所得の発生した年に課税されている個人住民税

⎧ ⎜ ⎜ ⎜ ⎜ ⎜

⎩ ⎧

⎜ ⎜ ⎜ ⎜ ⎜ ⎩ 1 月 1 日 (住所あり) 1 月 1 日

国内

【個人住民税におけるキャピタルゲインに対する課税関係(イメージ)】

出国年の1月1日から 出国時までの間に実現 したキャピタルゲイン

課税されない

※ 賦課期日(出国年 の翌年1月1日)時 点において住所を有 しないため、納税義 務者にあたらない。

(引き続き検討) 所得税

(国税)

未実現の キャピタルゲイン

個人住民税 (地方税)

新たに課税 課税

【出国者等に係るキャピタルゲインに対する課税関係】

国外 出国

課税されない 課税? 譲渡益 (未実現)譲渡益

←出国時の譲渡所得課税  の特例を導入した場合 国内

1 月 1 日 (住所なし) 1 月 1 日

譲渡益

課税

○ 個人住民税については、翌年1月1日に地方団体内に住所を有する者に課税される税であるため、年 の途中で出国した者については、当該年中に実現したキャピタルゲイン(例えば出国の直前に売却した 株式の譲渡益)に係る個人住民税は課税されないこととの公平性を踏まえると、所得税と同様の措置を 講ずることは現時点では困難。

○ 個人住民税に係る出国時における未実現のキャピタルゲインに対する譲渡所得課税の特例について は、年の途中で出国した者等の実現したキャピタルゲイン等についての課税のあり方の検討と併せて、 引き続き検討する。

出国時の譲渡所得課税の特例について

(16)

度の創設に伴い、個人住民税の課税標準の計算 にあたり、所得税において新たに課税されるこ ととなる出国時に未実現のキャピタルゲインに 対する譲渡所得(所法60の 2 、60の 3 、60の 4 等)を除いて計算する必要があることから、所 得割の課税標準の規定において、当該譲渡所得 の計算の規定の例によらないこととされました。  なお、この改正規定については、平成28年 1 月 1 日を施行日とし、平成28年度分以後の個人 住民税から適用されます。

4  利子割及び配当割の特別徴収義務者の

見直し

⑴ 個人向け復興応援国債に係る東日本大震災復 興事業記念貨幣

 東日本大震災からの復興を応援する観点から 発行された個人向け復興応援国債(平成24年 4 月、 7 月、10月、平成25年 1 月に発行)は、当 初の 3 年間は低い金利(個人向け国債の下限金 利の0.05%)とし、発行の日から 3 年目に当た る利払日を基準日として、基準日の保有残高に 応じて、国から直接国債保有者に対し、「東日 本大震災復興事業記念貨幣」を残高1,000万円 毎に 1 万円金貨 1 枚、100万円毎に1,000円銀貨

1 枚を贈呈することとされています。

 この記念貨幣は、国債保有残高及び保有期間 に応じて交付されるものであり、利子所得とみ なされ、利子課税の対象となります。なお、課 税標準は時価(造幣局が国債整理基金に売り渡 す価格)を基に算定されます。

 また、平成25年度税制改正における金融所得 課税一体化の一環として、平成28年 1 月以降に 支払われる国債等の利子については、上場株式 等の配当等に含まれ、配当割の対象となること から、平成25年 1 月発行の個人向け復興国債に ついて贈呈される記念貨幣に係る所得について は、配当割の対象となります。

⑵ 改正前の利子割及び配当割の特別徴収義務者 ① 利子割

 利子割の特別徴収義務者は「利子等の支払 又はその取扱いをする者で道府県内に第24条 第 8 項に規定する営業所等を有するもの」で 道府県の条例によって指定された者をいうこ ととされています。国債の利子については、 支払をする者として日本銀行の本店又は支店 が定められており、改正前の制度では「国」 が含まれておりません。

② 配当割

 配当割の特別徴収義務者は、支払の取扱い をする者とされています。改正前の制度にお いて、この支払の取扱いをする者は「上場株 式等の配当等の支払を受ける者の当該上場株 式等の配当等の受領の媒介、取次ぎ又は代理 をする者」とされており、国が直接支払う場 合には「支払の取扱いをする者」に該当する 者がいないこととなります。

⑶ 改正の概要

 上記のように、改正前の制度においては国が 直接国債の利子を支払う場合について想定され ていなかったため、今回の改正において、国を 道府県民税利子割及び配当割の特別徴収義務者 とすることとされました(地法71の31①、地令

7 の 4 の 2 )。

(17)

(資料11)

利 子 割

(H27年中に支払われるものまで) (H28年以降に支払われるものから)配 当 割

①課税主体 都道府県(地法24①Ⅴ) 都道府県(地法24①Ⅵ)

②納税義務者

利子等の支払又はその取扱いをする者の営業 所等で道府県内に所在する者を通じて利子等 の支払を受ける者(地法24①Ⅴ)

特定配当等(※)の支払を受ける者(都道府 県内に住所を有する個人に限る。)(地法24① Ⅵ)

※利子等の支払又はその取扱いをする者がい ずれも存在する場合はその取扱者(地法24 ⑧)

※国債の利子の支払をする者は現行法令では 「日本銀行の本店又は支店」のみが規定さ

れている。

※租税特別措置法 8 の 4 ①に規定する上場株 式等の配当等及び同法41の12の 2 ①各号に 掲げる償還金に係る同条⑥Ⅲに規定する差 益金額(地法23①XV)

③課税標準 支払を受けるべき利子等の額(地法71の 5 ) 特定配当等の額(地法71の27) ④税率 5 %(地法71の 6 ①)(所得税15%) 5 %(地法71の28)(所得税15%)

⑤徴収方法等・ 特別徴収義務 者

利子等の支払又はその取扱いをする者(地法 71の10)

特定配当等の支払をする者(国外特定配当等、 上場株式等の配当等、償還金に係る差益金額 については、その支払を取り扱う者)(地法 71の31①)

・納入先 利子等の支払の事務等を行う営業所等所在地の都道府県(地法71の10) 特定配当等の支払を受ける者の支払時の住所地の都道府県(地法71の31)

・納入方法 その支払等の際に徴収し、徴収の翌月の10日までに納入(地法71の10) その支払の際に徴収し、徴収の翌月の10日までに納入(地法71の31)

⑥申告分離課税

(損益通算) 申告不可のため所得割との調整なし

申告により他の上場株式等の配当所得や譲渡 所得と損益通算が可能。申告した場合、税率

5 %の分離課税。

⑦交付金 各収入額から徴税費相当額( 1 %)を控除した後の金額の 5 分の 3 を市町村へ交付(地法71の26、71の47)

5  配当所得の区分の変更

⑴ 所得税における配当所得の区分の変更  所得税法において、会計上の利益以下の分配 金に係る所得は配当所得に該当する一方、会計 上の利益を上回る分配金は法人税法上の資本の 払戻しであるため、当該分配金に係る所得はみ なし配当所得に該当するとされています。  今般、投資信託及び投資法人に関する法律の 改正により、資本の払戻しのうち出資総額等の 減少を伴わないものについては配当に含まれる こととなることを受け、所得税法においても資 本の払戻しのうち出資総額等の減少を伴わない

金銭の分配に係る所得については、みなし配当 所得ではなく、配当所得に含めることとされま した(所法24①、25①)。また、この改正に伴 い、法人から受ける配当等の一定金額を税額控 除する配当控除の規定についても所得税法の規 定の整備が行われました(所法92①)。

⑵ 改正の概要

 個人住民税の配当控除については、所得税と 同様の規定であるため、所得税の改正と同様の 規定の整備が行われました(地法附則 5 )。な お、この改正の施行日は平成28年 1 月 1 日とな ります。

(18)

6  NISAの拡充

⑴ 現行NISAの投資上限額の引上げ

 平成28年から、所得税と同様に、年間の投資 上限額(現行100万円)を年間120万円に引き上 げることとされました。

⑵ ジュニアNISAの創設

 若年層への投資のすそ野拡大、高齢者に偏在 する膨大な金融資産を若年層に移転して、成長 資金へと動かす契機にすること、未成年者の独 り立ちまでの長期にわたる投資の促進、世帯単 位でみた非課税投資可能額の引上げの観点から、 所得税と同様に、ジュニアNISAが創設されま した。その概要は、下記のとおりです。 ・ 非課税対象:20歳未満の人が開設するジュ

ニアNISA口座内の少額上場株式等の配当、 譲渡益

・ 年間投資上限:80万円

・ 非課税投資総額:最大400万円(80万円× 5 年間)

・ 口座開設期間:平成28年から平成35年まで の 8 年間(適用期限は現行NISAと同様) ・ 非課税期間:最長 5 年間

・ 運用管理:親権者等の代理又は同意の下で 投資(18歳になるまで原則として払出し不可。 仮に未成年者口座から払出しを行った場合 (契約不履行等事由が生じた場合)、当該払出 しがあった日において上場株式等の譲渡又は 配当等の支払があったものとして、所得税の 源泉徴収(15%)とあわせ、配当割及び株式 等譲渡所得割として特別徴収( 5 %))  また、ジュニアNISA制度に係る譲渡所得等 の区分計算等について、所得税と同様の規定の 整備が行われました(地法附則第33の 2 の 2 、 35の 3 の 3 、35の 3 の 4 )。

 なお、施行期日は、地方税法附則第33条の 2 の 2 及び地方税法附則第35条の 3 の 4 (配当 割・株式等譲渡所得割の徴収等)については平 成28年 1 月 1 日、地方税法附則第35条の 3 の 3

(所得割の区分計算等)については平成29年 1 月 1 日となります。

7  租税条約に基づく申立てが行われた場

合の個人住民税の徴収猶予

⑴ 国際課税原則見直し(総合主義から帰属主義 への変更)の概要

 平成25年度与党税制改正大綱において、「非 居住者及び外国法人に対する課税原則について は、OECDモデル租税条約の改定等を踏まえ、 様々な産業における実態や影響等を考慮しつつ、 いわゆる「総合主義」に基づく従来の国内法上 の規定を、OECD承認アプローチ(Authorised OECDApproach)に沿った「帰属主義」に基 づく規定に見直すとともに、これに応じた適切 な課税を確保するために必要な法整備に向け、 具体的な検討を行う。」とされたことを受け、 所得税においては、平成26年度税制改正におい て、以下の措置が講じられました。

・ 帰属主義への変更に伴う国内源泉所得に係 る規定の改正

・ PEが第三国で得る所得について、日本と 第三国の双方から課税される二重課税を排除 するため、新たにPEのための外国税額控除 制度を創設

・ 内部取引価格を独立企業間価格によるもの として課税された非居住者が租税条約に基づ く協議の申立てをした場合の徴収猶予の特例 の創設

⑵ 改正の概要

(19)

猶予をした所得割に係る延滞金のうち猶予期間 に対応する部分の金額は、免除することとされ ました。なお、国税庁長官は、所得割の納税義 務者が相互協議の申立てをした場合等には、当 該所得割の納税義務者の住所所在地の市町村長 にその旨及び更正決定された所得税の額の算定 の基礎となった所得等を通知することとされま

した(地法44の 2 、321の 7 の12、321の 7 の13)。  この改正の施行期日は、平成30年 1 月 1 日と なります(なお、個人住民税は賦課期日現在に 住所を有する者に対して課税されるものである ため、非居住者がPE帰属所得の生じた年の翌 年 1 月 1 日(賦課期日)に地方団体に住所を有 する場合に課税されることとなります。)。

現  行

本店

支店 資 本

資本存在せず 外国 日本

帰属主義(子会社並び) (支払利子を認識する場合)

資 本

資本の配賦 + 支払利子控除制限 外国

日本

(注)OECD 承認アプローチ:Authorised OECD Approach(AOA)

資本を擬制

移転価格税制 に相当する措置 による引き直し

過大な借入 過大な借入 PE の

あるべき

資本 計上した資本PE が実際に

対応する負債利子 の損金不算入 支払利子:10 内部取引に関す

る文書作成等が 必要 内部取引に関す

る文書作成等は 不要

本店

支店

支払利子:20

PE の有利子負債

○ 法人格が同一の本店と支店(PE)を、別々の法人である親会社と子会社に見立てて、両国間の課税 権を配分する。

○ 更に、支店(PE)の課税価額の算定に当たっては、子会社並びであたかも分離・独立した企業であ るとした場合に取引される価額で計算することとし、本店と支店(PE)との間の内部取引に関する損 益を認識する。

○ その際、分離・独立した企業として支店(PE)が果たしている役割・機能を記した書類、及び子会 社であれば必要となっていたであろう契約書・領収書等について、文書を作成、提示することを必要と する。

内部取引 認識せず

↓ 受取利子・ 支払利子は 認められない

内部取引 を認識

↓ 支払利子が 認められる

外国法人の国内支店に対する課税の新しい考え方(OECD承認アプローチ)

(20)

外国法人等に対する課税

総合主義から帰属主義への移行

外国法人及び非居住者(外国法人等)に対する課税原則について、従来のいわゆる「総合主義」を改 め、OECDモデル租税条約新 7 条の考え方(Authorised OECD Approach;AOA)に基づき「帰属主義」に 則した国内法の規定に改める。

 恒久的施設(PE)帰属所得の位置づけ

外国法人等についてはその国内源泉所得に対して課税するという現行の基本的な考え方を維持しつつ、 外国法人等が我が国に有するPEに帰属する所得(PE帰属所得)を、国内源泉所得の一つとして位置づけ る。

 PE帰属所得の算定 ① PE帰属所得

  PE帰属所得については、AOAに基づき、そのPEが本店等から分離・独立した企業であると擬制した 場合に得られる所得とする。

② 内部取引

  PE帰属所得の算定においては、AOAに基づき、PEと本店等との間の内部取引について、(移転価格 税制と同様に)独立企業間価格による取引が行われたものと擬制して、内部取引損益を認識する。 ③ PEへの資本の配賦・PEの支払利子控除制限

  PEが本店等から分離・独立した企業であると擬制した場合に必要とされる程度の資本をPEに配賦す る。また、PEが支払った負債利子総額(内部利子を含む。)のうち、そのPEに配賦された資本に対応 する部分について、損金に算入することを制限する。

 外国法人等のPEのための外国税額控除制度を創設する。

内国法人及び居住者(内国法人等)の国外PEに関する外国税額控除

内国法人等の外国税額控除について、国外PEに帰属する所得(国外PE帰属所得)を国外源泉所得とし て定義するとともに、国外PE帰属所得の算定に当たっては、外国法人等のPE帰属所得と同様に内部取引 等を認識して計算する。

内国法人等に対する課税

文書化

同一法人格の本店とPEとの間の内部取引については、契約書等が当然には存在しないため、内部取引の 存否及び内容を明確にするための文書を作成、提示することを必要とする。

その他

国際課税原則の帰属主義への見直しのポイント

(21)

(注 1 )本店が支店(PE)を介さずに行う直接投資等

(注 2 )支店(PE)が行う国外投融資で第三国において課税されているもの (注 3 )原則として源泉徴収で課税関係終了

本店

国内事業 所得

本店が稼得 した国内源泉

所得 (注 1 ) 総合主義(わが国国内法) (すべての国内源泉所得を申告課税)

支店(PE)

第三国 外国法人

日本の 課税対象外

第三国 源泉所得 (注 2 ) 内部取引

認識せず

国内事業 所得

支店(PE) 外国法人(本店)

本店が稼得した 国内源泉所得 (注 1 、注 3 ) 帰属主義(諸外国の典型例・我が国の条約)

(支店(PE)が得る所得を申告課税)

支店が稼得

支店が稼得

申告課税対象外 第三国 源泉所得 内部取引

を認識

第三国

第三国でも課税 される場合には 外国税額控除を行う 日本での申告対象

日本での申告対象

本 日本

国 外

○ 外国法人等の支店(PE)が得る所得については、支店(PE)が本店から分離・独立した企業であった とした場合に得られる所得とするとともに、本店と支店(PE)との間の内部取引を認識する。

○ 支店(PE)が第三国で得る所得について、日本と第三国の両方から課税されて二重課税が生じる場合、 その二重課税を排除するために新たに支店(PE)のための外国税額控除制度を創設する。

総合主義と帰属主義の違い

(資料14)

(資料15)

【総合主義】(注 1 ) 【帰属主義】(注 1 ) 内外区分(所法161) PEあり

(所法164①Ⅰ)

PEなし (所法164①Ⅳ)

内外区分 PEあり

PEなし

所得区分 所得区分 PE帰属 PE非帰属

国内事業所得 課税対象外

(国内事業所得)   

          (

4

          (

3

課税対象外 国内資産の

運用・保有 課税(申告)

国内資産の

運用・保有 (注 5 ) 課税(申告)

国内資産の譲渡

課税対象外

国内資産の 譲渡

課税対象外 課税(注 2 )

(申告) 課税(注 2 )(申告)

国内不動産の譲渡・ 賃貸

課税 (源泉徴収+申告)

国内不動産の 譲渡・賃貸

課税 (源泉徴収+

申告) 利子・配当・

使用料

課税 (源泉徴収)

利子・配当・ 使用料

課税 (源泉徴収)

国外源泉所得 (所法 5 ②)課税対象外 国外源泉所得 課税対象外

(注 1 ) 総合主義はわが国の現行国内法、帰属主義は主要国における一般的な帰属主義のイメージ (注 2 ) 事業譲渡類似株式の譲渡益等

(注 3 ) PE帰属所得は国内源泉所得とされる。 (注 4 ) PEが有する外国債券につき支払を受ける利子

(注 5 ) 外国法人の本店が日本の証券市場において譲渡した有価証券の譲渡益等(所法138一、所令177②)

総合主義(全所得主義)と帰属主義の課税方式の違い(所得の種類別):所得税関係

(22)

四 地方法人課税(法人住民税・法人事業税)

 今回の法人税改革においては、法人住民税・法 人事業税について、大法人に係る法人事業税の所 得割の税率引下げと外形標準課税の拡大が行われ ました。併せて、事業規模が一定以下で、外形標 準課税の拡大により税負担が増加する法人につい て負担軽減措置が設けられたほか、法人税の所得 拡大税制と同様の要件を満たす法人を対象として 付加価値割に所得拡大税制が導入されました。  また、法人税における欠損金繰越控除の見直し、 租税特別措置の見直し、地方拠点強化税制の創設 等に合わせて必要な措置が講じられました。法人 住民税・法人事業税に係る主な改正事項は次のと おりです。

1  法人税改革

⑴ 法人事業税の所得割の税率の引下げと外形標 準課税の拡大

 今般の法人税改革は、「課税ベースを拡大し つつ税率を引き下げる」ことにより、法人課税 を成長指向型に改革することを目指すものであ り、地方税においては、外形標準課税の拡大に よって財源を確保した上で、法人事業税率の所 得割の税率(地方法人特別税に相当する部分を 含みます。)を引き下げることとされました。  具体的には、改正前の法人事業税の 4 分の 1 に導入されている外形標準課税(資本割・付加 価値割)について、資本割と付加価値割の比率 ( 1 : 2 )を維持しつつ、 2 年間で段階的に 8

分の 3 、 2 分の 1 と拡大するとともに、拡大分

相互協議の終了

通知①

通知②

通知③

  徴

相互協議及び地方税の徴収猶予の流れ

参照

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